急性期から離島医療へ、新しい看護の視点と私の成長(大阪府出身 看護師3年目)
離島で働こうと思ったきっかけは、前職で三次救急の集中治療室(ICU)に勤務していた経験からでした。
重症度の高い患者さんを日々看る中で、いつしか私の中に「限界のある医療とはどんなものなのか」「その中で看護師として何ができるのか」という問いが芽生えるようになりました。より広い視点で“医療と命”に向き合ってみたい――。そんな思いから、離島医療に興味が湧き、離島ナースとして働くことを決めました。
その中でも徳之島を選んだのは、特定行為看護師が在籍していたこと、そしてSNSからも伝わってくる現場の雰囲気の良さや、人の温かさに強く惹かれたからです。島と聞くと、どこかゆったりとした穏やかな暮らしをイメージしがちですが、徳之島は“子宝の島”“闘牛の島”と呼ばれ、島全体に活気とエネルギーが溢れていました。住んでみて初めてわかる島のパワーがありました。

仕事面では、10対1看護の急性期病棟しか経験のなかった私にとって、新しい発見が連続でした。挿管中の患者さんから、認知症で生活支援が必要な患者さんまで、幅広い方々を受け持ちながら、状態に応じて優先順位を見極め対応する力が自然と鍛えられました。また、看護師のアセスメントが治療の方向性に大きく影響する場面も多く、その責任とやりがいを強く感じる毎日でした。
印象的だったのは、日々の自然なカンファレンス文化です。誰かが何か気づけば、自然と輪が生まれ、皆で共有し、考え合い、患者さんにとって最善の看護を一緒に探していく――その姿勢がとても心地よく、驚くほどチームワークが良い現場でした。「皆んなで看護している」という感覚が常にあり、それが何より楽しく、支えになっていました。


プライベートも、とても充実していました。離島ナース同士で海に行き、マリンスポーツに挑戦したり、一人で島内をドライブしてお気に入りのカフェを見つけたり、同僚と気軽に飲みに行ったり…、どの時間も心が満たされるものでした。すぐそばには透き通った海があり、ただ眺めるだけで疲れがすっと消えていくような癒しを感じられます。
もし今、離島に行くことを迷っている方がいるなら、ぜひ一歩踏み出してみてほしいです。
環境を変えるのは勇気がいることですが、その先には、自分でも想像していなかったほどの学びと出会い、心からの充実感が待っています。人生の中でも忘れられない経験になるはずです。

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